割賦販売法改正とクレジットカード利用枠

今年の12月から割賦販売法改正が完全に実施されます。その中でもクレジットカードの審査に最も影響がある「包括支払可能見込額」について解説します。いかにもお役人が考えた用語らしくさっぱり意味がわからないと思いますが、簡単に言えばクレジットカード利用枠の中で、分割払いやリボルビング支払が利用できる枠ができるということです。

つまり二重に利用枠が設定されます。クレジットカード会社では、これを「割賦取引利用可能枠」と呼んでいるようです。単純に分割枠とすればわかりやすいのですが、分割以外も含まれるためわかりにくい表現となっているようです。つまり1回払い以外の2回払い、リボルビング支払、分割払い、ボーナス払いがこの枠に含まれるのです。

包括支払可能見込額=(年収-生活維持費-年間支払予定額)×90%

具体的には上の計算式で算出されますが、最後の90%は経済産業大臣が決める係数です。これは今後変動する可能性があるかもしれません。

年間生活維持費

4人世帯 3人世帯 2人世帯 1人世帯
持ち家あり 200万円 169万円 136万円 90万円
持ち家なし 240万円 209万円 177万円 116万円

年間の生活維持費は上記の表から算出されますが、注意する点は世帯の人数がわからない場合は最大の金額240万円が適用されることです。クレジットカード申込書の家族欄は、今後利用枠を決めるために重要なポイントになるので記載漏れには注意しましょう。

具体的なクレジットカード利用枠決定

年収が400万円で4人家族、年間の支払い予定額が70万円の場合で具体的に計算してみましょう。年収は自己申告でかまいません。キャッシングのように年収を証明する書類の提出は不要です。支払予定額は個人信用情報機関の情報を参照するので他社の利用分も含みます。

割賦取引利用可能枠=(400万円-240万円-70万円)×90%=81万円

新規申込の場合は上記の計算とは別にクレジットカード利用枠が審査によって決定します。その利用枠は今までの審査と変わることはないでしょう。一般カードでは30万円が標準なので、割賦取引利用可能枠がカード利用枠より上回ります。つまり30万円全額、分割やリボルビング支払が利用できることになります。

もしゴールドカードなどで100万円が利用枠として設定された場合は、100万円のカード利用枠のうち81万円しか割賦取引が利用できないということになります。こうした計算は新規申込だけでなく、クレジットカードの更新時にも行われます。つまり年間の支払予定額が増えていれば、割賦利用金額が制限されることもあるのです。ただしカード申込から数年経過していて利用実績が良好な場合には増枠の申請をすることも可能です。

なぜ分割払いといった割賦取引をこれほど制限するのかというと、クレジットを悪用した商法を取り締まるためのようです。個人の割賦利用が制限されれば悪用される可能性もないだろうという考えですが、お役所的な他への影響を考えていない発想です。これによって消費に影響が出て景気に悪影響がないといいのですが。

もし利用枠が制限されることがあって、申込当時よりも年収が増えているのであれば積極的に増枠申請をしましょう。

人気の記事:


関連記事

    None Found

    This entry was posted in クレジットカード関連情報. Bookmark the permalink.